国が発表した「新しい社会的養育のビジョン」の方向性に沿った都道府県社会的養育推進計画の策定が求められ、現在、かつてない速度と振れ幅での社会的養護体制の変化に直面しています。 こうした状況であるからこそ、本号総括論文「変化の先を読み新たな時代を切り拓くために」で述べられている発想・精神を携え、受動的ではなく、児童の最善の利益を追求する実践にチャレンジして行く時と考えます。 本号では、東京都独自の施策であり、我々が先駆的に実践してきた専門機能強化型児童養護施設・サテライト型児童養護施設・医療連携型児童養護施設・児童自立支援施設提携型グループホームに関しての実績・課題・可能性を考察しています。 その上で、自立支援コーディネーター・里親支援専門相談員・ジョブトレーナーの活動や、種々の地域支援の実態、東京における実践から導かれ展望される、施設の多機能化・支援の専門化・地域支援を柱とする将来像を掲載し、お示ししています。 この他、東京の社会的養護における大きな課題である人材対策や特別区児童相談所設置対策などの活動に加え、東社協・児童部会の活動も改めて紹介しています。