◆概要◆
国が発表した「新しい社会的養育のビジョン」の方向性に沿った都道府県社会的養育推進計画の策定が求められ、現在、かつてない速度と振れ幅での社会的養護体制の変化に直面しています。 こうした状況であるからこそ、本号総括論文「変化の先を読み新たな時代を切り拓くために」で述べられている発想・精神を携え、受動的ではなく、児童の最善の利益を追求する実践にチャレンジして行く時と考えます。 本号では、東京都独自の施策であり、我々が先駆的に実践してきた専門機能強化型児童養護施設・サテライト型児童養護施設・医療連携型児童養護施設・児童自立支援施設提携型グループホームに関しての実績・課題・可能性を考察しています。 その上で、自立支援コーディネーター・里親支援専門相談員・ジョブトレーナーの活動や、種々の地域支援の実態、東京における実践から導かれ展望される、施設の多機能化・支援の専門化・地域支援を柱とする将来像を掲載し、お示ししています。 この他、東京の社会的養護における大きな課題である人材対策や特別区児童相談所設置対策などの活動に加え、東社協・児童部会の活動も改めて紹介しています。
商品詳細
◆目次◆巻頭言 巻頭言 児童福祉研究28号発刊にあたって 東京都社会福祉協議会 児童部会長 佐々木 晶堂 総括論文 変化の先を読み新たな時代を切り拓くために 第二調布学園 黒田 邦夫 第1章 東京における児童養護施設の制度の変遷 (1)東京における児童養護施設の制度の変遷 東京育成園 河原 一郎 ■コラム① 江戸っ子杯 ドッジボール 第2章 児童養護施設の役割 (1)専門機能強化型児童養護施設について 専門職委員会 (2)サテライト型児童養護施設について 至誠大空の家・れんげ学園 (3)東京都の新たな社会的養護の取り組み ~連携型専門ケア機能モデル事業の活動について~ 東京都石神井学園 財前 仁 (4)児童自立支援施設提携型グル-プホームのあゆみ 東京家庭学校 石井 真一 ■コラム② 江戸っ子杯 野球大会の歴史 第3章 児童養護施設における支援の専門化 (1)子どもの未来を拓く~自立支援コーディネーターの取り組み~ 自立支援コーディネーター委員会 黒川 真咲 (2)東京都の里親支援におけるチーム養育体制とそこに至る経過 里親制度支援委員会 岩田 祐一郎 (3)東京都の自立援助ホームの現状とジョブ・トレーニング事業の課題 ジョブ・トレーナーグループ 松木 良介 ■コラム③ 江戸っ子杯 バレーボール大会 第4章 児童養護施設における地域支援 (1)子育て支援について二葉乳児院・福音寮 (2)家庭訪問型子育て支援「ホームスタート」共生会希望の家 笹尾 正乃 (3)一時保護事業開始に至った経緯と現状二葉むさしが丘学園・菅原 淳史 (4)要支援ショートステイの課題と展望クリスマス・ヴィレッジ 鈴木 裕司 ■コラム④ 山中湖林間寮~地域公益活動のひとつとして~ 第5章 これからの児童養護施設 (1)自立援助ホームの歴史を踏まえた今後のあるべき姿について 自立援助ホーム分科会 松本 耕造 (2)事務職員の現状と課題~書記会調査を元に~ 書記会 (3)特別区児童相談所設置における課題と展望 特別区児童相談所設置対策委員会 大森 信也 (4)児童養護施設等における人材確保・定着・育成~小規模・分散化に耐えうる組織づくりと人材対策委員会の取組~ 人材対策委員会 早川 悟司 ■コラム⑤ 児童養護施設と乳児院の合築について 第6章 寄稿 (1)大規模施設不要論の中で~星美ホームからの発信~ 星美ホーム 運営委員会 (2)高校中退後の進学支援 目黒若葉寮 原谷 大樹 (3)どんぐり文庫からみる「育ちあう仲間づくり」 社会福祉法人 六踏園 どんぐり文庫担当 (4)自立援助ホームと児童養護施設 社会福祉法人 青少年福祉センター (5)子どもシェルター カリヨン子どもの家ボーイズ 平野 梓■コラム⑥ ボランティアグループおもいつき 60年の歩み 渡邉茂雄先生 追悼 (1)故 渡邉茂雄先生の福祉活動に学ぶ 前児童部会長 高橋 利一 (2)追悼 渡邉茂雄顧問 前第二調布学園施設長 春日 明子